山梨県の小学校芸術鑑賞会レポート|甲斐市立双葉東小学校の体育館が一日だけのオペラハウスに
2025/11/27
山梨県・甲斐市の小学校で「オペラの芸術鑑賞会」を実施しました
山梨県甲斐市にある甲斐市立双葉東小学校にお招きいただき、声楽家4名とピアニスト1名が学校の体育館でオペラの出張公演を行いました。
1年生から6年生まで、全校児童を対象にしたこの芸術鑑賞会では、
午前:1〜3年生(低学年)
午後:4〜6年生(高学年)
と2回に分けて約70分ずつ公演を行い、小学生にも分かりやすい解説つきのオペラ鑑賞を体験してもらいました。
「小学校の芸術鑑賞会でオペラは難しいのでは?」というお声をいただくこともありますが、
今回の双葉東小学校の事例は、内容の組み立て方次第で、低学年でも十分楽しめるプログラムになることを実感させてくれる公演になりました。
8か月前からスタートした準備の流れ
今回の芸術鑑賞会は、約8か月前に学校からお問い合わせをいただいたところからスタートしました。 小学校の先生方にとっても、「初めてオペラを呼ぶ」というケースでは、企画のイメージがつきづらいことが多いため、下記のようなステップで一緒に内容を作り上げていきました。
01.【8か月前】小学校からのご相談・お問い合わせ
「小学校芸術鑑賞会で、声楽の生演奏を取り入れたい」というご希望をメールでいただきました。
まずは児童数や会場の環境、過去の芸術鑑賞会の実績などをお伺いします。
02.講演内容のプレゼン・企画案のご提案 → 学校側の承認(GOサイン)
オペラとは何か
どの学年にどのような曲を聴かせると良いか
解説と演奏のバランス
などをまとめた企画書・プログラム案を作成し、オンライン打合せや資料共有を通してご説明しました。
そのうえで、校内でのご検討を経て「この内容でお願いします」とGOサインをいただきました。
03.曲目と演奏家の最終決定
承認をいただいてから、出演する声楽家・ピアニストのスケジュールを調整し、
低学年・高学年それぞれに合う曲目の組み合わせを詰めていきます。
学校の雰囲気や地域性も踏まえながら、「初めてオペラを聴く子が多い」という前提で構成を組み立てました。
04.【1か月前】会場下見とご挨拶
実施の約1か月前には、担当者が学校を訪問し、体育館の広さ・響き方・電源位置・児童の並び方などを確認。
当日の流れや入退場の動線などを、芸術鑑賞会ご担当の先生と一緒に具体的にシミュレーションしました。
05.当日実施|芸術鑑賞会本番
当日は午前・午後の2公演。短いリハーサルで会場の響きを確認したうえで、本番に臨みました。
先生方の事前の準備とご協力もあり、子どもたちがスムーズに入場し、集中して鑑賞できる環境が整いました。
このように、**「依頼 → 企画提案 → 承認 → 曲目・出演者の決定 → 会場下見 → 実施」**という流れで、
先生方と伴走しながら準備を進めています。
小学生にも伝わるように工夫したオペラプログラム
プログラムの中心は、オペラやカンツォーネの名曲です。ただし、「名曲を並べるだけ」ではなく、 「物語」や「登場人物の気持ち」がイメージできるように、短い解説や身振りを交えながら進行しました。
主な演奏曲目
オペラ《椿姫》より「乾杯の歌」
…西山(テノール)、舘野(ソプラノ)+全員合唱
オペラ《カルメン》より「ハバネラ」
…山下(メゾソプラノ)
オペラ《スザンナの秘密》より「大喧嘩の二重唱」
…安田(バリトン)、舘野(ソプラノ)
カンツォーネ「オー・ソレ・ミーオ」
…西山(テノール)
オペラ《魔笛》より「パパパの二重唱」
…舘野(ソプラノ)、安田(バリトン)
双葉東小学校 校歌(斉唱)
…全校児童と共演
一部の曲は、原語(イタリア語・ドイツ語など)に加えて、
日本語訳の歌詞も織り交ぜながら演奏しました。
意味が分かることで、子どもたちの表情や反応がはっきり変わるのが印象的でした。
子どもたちのリアクションと、先生からのご感想
ステージから客席を見ていると、双葉東小学校の児童のみなさんの集中力と反応の良さがよく伝わってきました。
- コミカルな掛け合いでは大きな笑い声
- しっとりしたアリアでは、体育館の空気がふっと静かになる瞬間
- 「乾杯の歌」では自然に手拍子が起こり、リズムに合わせて体を揺らす
途中で、客席に向かって
「オペラって、面白いと思った人〜?」
と問いかける場面もありましたが、
たくさんの手が勢いよく上がり、
「おもしろい〜〜!」という声が返ってきたのが何より嬉しい瞬間でした。
芸術鑑賞会ご担当の先生からは、後日このようなメッセージをいただきました。
芸術鑑賞会、本当にありがとうございました。普段、聴けないような壮大な音楽や他国の言語を使った歌、子どもたちに馴染みがある歌まで、趣向を凝らた構成にしてくださり感謝申し上げます。子どもたちはもちろん、職員からの反響も大きく、素晴らしい1日になりました。
児童だけでなく、先生方にとっても「音楽ってやっぱりいいな」と感じていただける時間になったことを、とてもありがたく感じています。
今回は学校予算で実施|文化庁の芸術家派遣制度を使えば「学校負担0円」も
双葉東小学校でのオペラ芸術鑑賞会は、学校の独自予算でご実施いただきました。
一方で、
「芸術鑑賞会をやりたいが、予算的に難しい」
「プロの演奏家を招きたいが、PTA・学校に負担をかけたくない」
というお悩みを伺うことも少なくありません。
そのような場合にぜひ知っておいていただきたいのが、
**文化庁が毎年公募している「芸術家派遣」の制度(学校における文化芸術鑑賞・体験推進事業 等)**です。
この制度を活用すると、
出演者への謝金
交通費・宿泊費
などを文化庁の予算でカバーできるため、
学校・PTAの金銭的負担をほぼゼロに近づけて芸術鑑賞会を実施できる可能性があります。
安田音楽制作事務所では、この芸術家派遣制度を活用した小・中学校への出張公演の実績があり、
「申請方法がよく分からない」「スケジュールはどう組めばいい?」といったご相談も含めてサポートしています。
小学校の芸術鑑賞会で「本物の歌声」を届けたい先生へ
このようなご希望がありましたら、 山梨県内はもちろん、全国の小学校からのご相談を承っております。
- 学校の芸術鑑賞会で、児童に生のクラシック声楽・オペラを体験させたい
- 体育館で実施できる、現実的な規模の出張演奏を探している
- 文化庁の芸術家派遣制度を使って、学校負担0円での実施を検討したい
学校の規模や児童数、音響環境に応じて、
- 公演時間
- 曲目構成
- 出演者数
などをカスタマイズし、先生方と一緒に「その学校ならではの芸術鑑賞会」を作ってまいります。
まずは、
「このくらいの予算でどんな公演が可能ですか?」
「うちの学校でも文化庁の制度が使えますか?」
といったラフなお問い合わせからで構いません。
小学校芸術鑑賞会におけるオペラ・声楽の出張演奏をお考えの際は、ぜひ一度ご相談ください。








